ビジネスマン、特に経営者の方に愛読書が何かと聞くと、「孫子の兵法」と答えている人が多いですよね。
じゃあ、いざ自分も読んでみようかなと思ったら、たくさんの解説本が出版されているので、どれを読めばいいのかと迷ってしまいます。
私も「孫子の兵法」を読みたいと思って、本屋で探していたのですが、どうもしっくりこずに変えずじまいでした。しかし、ようやくこれは理解しやすいなという解説本に出会ったので、今回、紹介いたします。
ビジネスの現場で重宝される孫子の兵法
孫子の兵法で書いていることは、「兵法」とあるとおり、戦争に関するノウハウ集です。なお、勘違いされる方もおられますが、孫子の兵法は「戦争に勝つ」ためではなく、いかに「戦争に負けない=国が滅ばされない」ようにするかが重点が置かれています。
なぜビジネスマンに人気になっているかは、孫子の兵法が多国間の争いを想定して書かれており、現代の多くの企業間の競争に通じる部分が多くあるからでしょう。特に、戦略を作る際の考え方については、知恵の宝庫です。
孫子の兵法の成立はいつ?
この孫子の兵法は、2500年以上前の中国の春秋時代の著書とされています。春秋時代といえば、秦の始皇帝が生まれる前で、日本はなんと縄文時代の末期でした。
そんな昔に書かれた兵法書が、三国志の曹操や日本の武田信玄のような古代の武将だけでなく、マイクロソフトのビルゲイツやソフトバンクの孫正義といった有名な現代経営者にも愛読書となっているのもすごい話ですね。
おすすめの孫子の兵法書
私がおすすめする「孫子の兵法書」の解説本は、守屋淳著の『最高の戦略教科書 孫子』です。この本の特徴は、孫子で書かれている内容を現代でいえばどのような状況かを例示して解説してくれており、わかりやすい点です。
特に、現代のビジネスの場でよく発生する事柄に対してどのように対峙するか、どのように優位に立つかを記した本の後半部分は、ぜひじっくり読んでもらいたいです。私は、1990年代にGEの成功例をマネして日本企業が遅れて取り組んでいた「選択と集中」が、孫子の兵法を内容からなぜうまくいなかったのかの解説した話が「なるほどな」と感心しました。