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せどりは副業の有力候補だが、人の役に立っているのか?

せどりの写真

昨日、家族で副業に関する話をしました。話は「どんな副業が私たちの家族でやりやすいんだろうね」というたわいのない内容でしたが、そのなかで気になった一言があります。

 

せどりは、人の役に立っていないよね。

 

・・・確かに一般にせどりというと、市場の安いものを探し出して、高く売りつけていると言うことなんですもんね。役に立っていないと言えば、そうなのかもしれません。

 

今日はその辺について、自分なりに考えてまとめてみました。

「収入」は人の役に立ったお返しでもらえる

上記の一言で考えるきっかけは、私がメーカーに就職したばかりの時期に先輩から言われた次の一言を思い出したからです。その一言は、「お客さまに役に立ってくれたなと思ってもらえないと、お金を稼げないぞ」です。

 

つまり、お客さまは商品が持つ価値にお金を出してくれるわけで、価値に見合っていない値段であれば、買ってもらえません。私はメーカーで製品設計をしていたので、私がやるべき仕事は、いかにお金を出しても良いと思ってもらえる価値を作り出せるかでした。

 

当時の私は、その価値を作り出すという認識が抜け落ちており、安い材料を仕入れて商品を作ってそれなりの値段で販売すれば、なんでも売れると勘違いしていました。本当に恥ずかしいかぎりです。

 

せどりは世の中の役に立っていないのか

話は戻って、家族の一言に戻ります。私の家族が言った「せどりは、人の役に立っていないよね」は、本当なのでしょうか。

 

たしかにせどりは「安く買って高く売る」という行為、つまり、商品を右から左へ横流しして手終了を中抜きしているだけで、自身では何の価値を作り出して鋳ないように見えます。

 

転売ヤーの代表される悪質な事例

特に最近は、いわゆる転売ヤーのせいでイメージが悪くなっており、次のような悪質な事例がたくさん挙げられますよね。

  • 嵐などの人気アーティストのコンサートチケットの転売
  • コロナによる品薄を狙ってマスクやトイレットペーパーを買い占めて高値で転売
  • PS5やニンテンドースイッチが人気なのを狙って、買い占めて転売
  • おむつを日本で買い占めて、中国に輸出(中国輸出せどり)

上記の事例は、一般の消費者にとって、転売する人がいなければ安く買えたものを高値でないと買えなくなるので、迷惑だとしか言えません。

 

よくよく考えるとスーパーも同じ商売だよね

ただし、一歩下がって考えてみると、だれもが使うスーパーもコンビニも、農家やメーカーなどから安く買ってきてお店に並べて売っているんだけですよね。せどりと同じことをしていますが、「高く売るな」とか「迷惑な商売だ」という批判の声を聞いたことはありません。

 

せどりと同じことをしているんだから、こっちだけ悪いというのも変な感じがしませんか。では、転売ヤーは悪いとみなされて、スーパーは批判を浴びずにすんでいるのかを考えてみましょう。

 

転売ヤーとスーパーの違いは、「信頼感」

この両者の違いは、お客様が販売する側に「信頼感」が持てるかどうかでしょう。スーパーは、地域から動くことは簡単にできないので、お客様の信頼性を失えば、即廃業です。つまり、商売を継続して儲けるためには、信頼を勝ち取ることが必須条件です。

 

では、お客様から信頼を勝ち取るためにスーパーが行うことは何でしょうか。それは、安全で良い商品を安く仕入れることにつきると思います。この仕入れから販売までの行為が、スーパーがお客様へ与える価値です。

 

一方、転売ヤーは売れれば何でも良くて、お客様から反感を買っても自分さえお金儲けできれば良いという考えが根本にあります。また、ネット上で匿名で活動しているためにお客様から信頼してもらえなくなっても、他のIDにすれば良いだけなので、信頼される行動を行う必要はありません。

 

だから、人が困っている商品を買い占めに手を出してしまうので、「迷惑行為」と言われるわけです。

 

せどりの本質は、消費者との仲介者

ここまで、転売ヤーを例に出しました。しかし、この行為がせどりのすべてを表しているわけではない点に注意しましょう。

 

せどりが本来やっていることは、お客さんが見つけることができない古本屋とか古物商、フリマといった見つかりにくいニッチな市場にあるものをだれもが見つけやすいネットに上げてあげることだと思います。

 

つまり、せどりをする人が消費者に提供している価値は、消費者がなかなか見つからない商品を探し出すこと、その探し出す手間というわけです。価値を生んでいる行為だと私は思うので、せどりは人の役に立っていると言えるのではないでしょうか。

 

転売ヤーはこの価値を生み出していない。いや、むしろ不利益を生み出している。人気商品やパニックで品薄になった商品を買い占めて消費者が手に入りにくくし、自分だけが利益を得ている。だから、批判されてるべき存在であることと結論づけられます。

 

まとめ

転売ヤーせどりは、まったく違う商売なので、注意。せどりの本質は、消費者が欲しいと思う商品が身近にない場合に、手間を掛けて探し出して届けてあげること。つまり、価値を消費者に提供しているので、立派な商売と言えると思います。