管理職に上がろうと考えたときにだれでも通らないといけない道である昇進試験。そもそも、この昇進試験がどのような流れで行われているかご存じでしょうか。
ここでは、管理職への昇進試験を受けるにあたり、仕組みがどんなものなのかを詳しく解説します。
昇進試験(昇格試験)の仕組み
まず、昇進試験の一般的なスキームを以下に紹介しますと、以下の図のとおりです。
つまり、昇進及び昇格試験は、①候補者絞り込み、②一次試験、③二次試験の3つのステップで行われることが多いです。それぞれのステップについて、簡単に説明しましょう。
候補者の絞り込み
昇進・昇格試験はたいていの会社ではだれでも受けられるという状況ではなく、試験を受けるための条件が設定されています。つまり、受験条件に適合しないと、そもそも昇進できません。
一般にここでの条件は、次の4つで設定されていることが多いはずです。
- 年齢もしくは在籍年数
- 人事評価(人事考課、業績評価)
- 上司からの推薦
- 資格(公的資格、TOEIC点数、社内資格)
これら、会社側が設定した条件を満たすことで、最初のステップをクリアできます。どのような条件があるかは、自身の会社の人事制度を必ず確認しましょう。
一次試験
会社が提示する条件をクリアして候補者になったら、次は試験を受けることになります。 試験は、二つの分かれていることが多いです。
一次試験としては、さまざまな形式が取られており、代表的なものを下記に並べました。
- 小論文
- 人材アセスメント
- 適性検査(性格試験)
- 筆記試験(SPIなど)
人材アセスメント以外は、就職活動で受けられた方も多いと思いますので、説明を省きます。
人材アセスメントは、自身がマネージャーになった想定で行うロールプレイングゲームと思ってもらえば良いです。たいてい、外部の人材開発を売りにしている会社(リクルートや日本能率協会マネジメントセンターなど)が実施し、受験者を客観的に評価し、試験を受験した時点の能力を数値化してくれます。
人材アセスメント試験がどのようなものかを知りたい方は以下の記事を見てください。
二次試験
二次試験は、一人対多人数の面接形式で行われ、面接官は、所属する会社の幹部が行うことが多いです。この二次試験を合格すれば、昇進試験突破となります。
面接の内容は会社によって異なりますが、今までの業務内容や挙げた成果を説明させる場合や将来のビジョンを発表するような場合などがテーマとなります。
また、一次試験の段階で合否を決めて、二次試験に進める人を選別する会社もあれば、一次試験と二次試験のそれぞれで合否は出さず、二つの試験を合算して合否を出す会社もあります。このあたりは、自分が勤めている会社の仕組みを良く確認しましょう。
まとめ
この記事では、一般的な昇進・昇格試験には次の3つのステップがあることを説明しました。
- 候補者の絞りこみ
- 一次試験
- 二次試験
管理職への昇進を果たすためにはこれらのステップをクリアしていかなければなりませんが、会社によって試験制度や試験科目は異なります。
つまり、管理職への昇進・昇格試験を受ける前に最初にやるべきことは、事前に会社の人事制度を良く理解し、昇進・昇格試験に関する情報を周囲から集めることです。集めた情報をもとにしっかり試験対策を行っていけば、自ずと突破する道が見えてくるでしょう。